2月に入り春を感じられるような気候となり、お天気の良い日はなんだかワクワク、身体も動きやすくなって来ました。昨年後半は延期となっていた指導者養成コースが毎月連続していましたが、今年前半は少しスケジュールを緩めて進んでいます。そんな中、指導する側ではなく自分のための時間としてバレエクラスを毎週受け始めました。
MMM開設から10年、指導するのがメインの生活で自分がバレエクラスを受けるのは出来ても月1回程度だったので、引退後にこんなにバレエクラスを受けているのは初めてです。10年間に自分なりに重ねて来た身体の発見を、実際に自分の身体で フルにバレエで動いて人体実験するような時間が、今、楽しくて仕方ありません。
MMKスタッフの野本トレーナーと所沢にある大畠律子先生(元・牧阿佐美バレエ団のプリンシパルでいらした)のスタジオのオープンクラスにお邪魔していますが、今までもご依頼をいただき出張レッスンやコーチングに伺ったり、生徒さんもMMKスタジオに来てくださったりと、良い交流をさせて頂いて来ました。自分が指導している生徒さんやスタッフと一緒にバレエクラスを受けるというのも、私にとって特別な時間となっていますし、大畠先生ご自身の美しい動きからも、沢山のインスピレーションを頂いています。また先日はやはり牧バレエ団で踊っていらした京當侑一籠君がクラスにいらしていたので、ちょっと無理なお願いをして^^; パドドゥにお付き合いいただきました。侑一籠君のパートナリングがお上手なおかげもあり、すっかり調子に乗っていろいろ試してしまいましたが、現役の時以来、十数年ぶりのパドドゥは最高に楽しくてしばらく興奮状態になりました。
私の拘りでもある『日本人と欧米人の骨格、文化の違い』を考慮したバレエの動き方に関しても、やはり自分がポアントでフルに近い感じで試すことによって再確認、新発見ができたり、自分自身の身体の課題も益々明確に観察するきっかけにもなっていて、その発見を皆さんにまたシェアして行くのが楽しみになっています。
改めて、バレエは深部のとても繊細な部分を巧妙に使う動きであって、その緻密な動きの中で “トンネルの先の出口“ が見えた時のような爽快感、気持ち良さは、きっと他のどのジャンルの動きにもないような究極のものではないか、と思います。引退後13年が経ち、バレエと少しだけ距離を置いたその時間の間に、ジャイロトニックとの出会い、膝の手術、解剖学への興味がありました。その流れは、自分の身体を、また自分自身を肯定するプロセスだったように思います。勿論これからもそのプロセスは続きますが、今、現役の時とは違い何のプレッシャーもなくこうしてバレエと向き合える時間を過ごすことからまた、指導者としてのボキャブラリーや引き出しを増やして行きたいなと思っています。何よりも好きなことを出来る時間は自分自身をハッピーに、そして元気にしてくれますし!
バレエとどんな距離でどう関わるかはそれぞれで、また人生のタイミングで変化するものだったりするとも思いますが、改めて、人生の中にバレエがあって良かった、とつくづく実感をしながら2021年のスタートを切りました。
まだまだ不安は消えない状況ではありますが、今年も一年、皆さんと一緒に気持ち良く身体を動かしながら元気に過ごして行かれるよう願っております。