今年も、札幌芸術の森バレエセミナーにジャイロキネシスクラスと、バレエの為の身体講座(セミプライベート&プライベート)の講師としてお招きいただき5日間を過ごして来ました。このバレエセミナーに関わらせていただくのは今年で8回目になりますが、毎回素晴らしい講師陣の方々とご一緒して貴重な経験をさせていただいています。
繰り返し受講されている受講生の方も多く、以前本当に子供だった生徒さんがすっかり大人っぽくなられる成長の過程をほっこり暖かな気持ちで見届けられる時間でもありますし、また新たにご一緒する生徒さん、講師の方々との出会いで貴重な刺激をいただく時間でもあります。
ジャイロキネシスのグループクラスでは解剖学も交えたり、メンタルの持ち方についても触れていますが、みなさんとても熱心に興味津々で着いてきてくれました。
また「バレエのための身体講座」として20分のプライベート、セミプライベートの枠を受付していたのですが、沢山の方が申し込んでくださり、身体に対するお悩みが多いことを改めて実感しました。また今回はバレエ教師の方の枠で受講してくださったバレエ教師の方もいらっしゃりご一緒できたこともとても嬉しかったです。
私の拘りでもある、「日本人の骨格に適した使い方」という視点は、実際に説明するとそっかぁ、と納得してくださったり気持ちも身体も楽になってくださる方が多いです。
バレエはポジションが厳しいので欧米人の身体のラインを見た目だけ過度に真似て執着してしまうと、身体の機能や柔軟性を失ってしまったり、表情や表現自体も固くなってしまったりするので、若いうちから自分にとって自然で気持ち良い楽な使い方や動き方を見出していく発想を持ってもらいたいと思っています。
また女の子は特に、思春期に向かう時期に体型ががわって来ることから過度なコンプレックスを抱えてしまう、無理なダイエット他、身体のラインを外側からなおして頑張り過ぎてしまうことから、生理不順等の婦人科系の問題にもなり得るというリスクも否めません。
今回もそんな様々な相談を受けながら、ご自身の中で何かがバチっとクリックして身体の繋がりがわかりこんなに楽でいいんだ!とニコニコな笑顔になる方、気持ちがホッと解けてうるっとしている方もいらっしゃいましたが、身体の感覚で納得してもらえたという手ごたえがヒシヒシとあって、私も幸せな気持ちになりました。
つま先に立つというバレエ唯一の身体の究極の軸、領域は、どのダンスや競技よりも、もう一味繊細さや想像力を問われるもののように思います。
舞台上で自由な表現を発して輝く為には、頑張る努力も勿論必須ですが、心身共に自分を肯定し心身と対話できることが大切なんだということを存分にシェア出来た5日間となりました。
バレエを大好きな若いダンサー達が健康で幸せにバレエと関わって欲しいなと思います。