2年前の誕生日10月28日は、私にとって一生忘れられない日となりました。まさかの生まれて初めての外科手術、前十字靭帯再建手術を受けたのです。
6年前に帰国して以降、ジャイロトニックメソッドをみんなに伝えたい!という一心でかなりの無理なスケジュールを押していたその頃、ほんのちょっとの軽いジャンプの着地にあれ?膝が耐えられず、座り込んだまま、えっ?立てない?。。。前十字靱帯断裂でした。膝は現役時代にも特に痛み等の自覚がなかった場所、なぜ引退後に今更???信じられませんでした。
まず最初に困ったのは、どの病院に行ったら良いのか?ラグビー、サッカー、野球等のチームドクターをされている医師の情報は沢山ありましたが、バレエダンサーを診ているドクター、整形外科の情報がないということでした。ダンサー時代の仲間で手術経験をした友人達から整形外科を紹介をしてもらったりしながら訪ねたドクターは8名。悩みに悩んだ末、私がこの先生にお任せしたい!と決めたのが、スポーツ整形外科グループ、アレックスの尾山台整形外科、綿貫院長先生でした。
私の身体は小学校4年生の時の交通事故から歪み、痛みが始まっていたのですが、自分なりの付き合い方を見つけながら微妙なバランスを作っていました。この微妙な感覚が手術でどうなってしまうのか、また術後に生まれるであろう違和感をどこまで理解して頂けるか、とても不安な気持ちで診察を受けたのですが、最初にお会いした時から直感で、この先生ならわかって頂けそう、どんなこともお話出来そうだと感じました。またバレエ他、体操、新体操の患者さんも沢山診ていらっしゃり競技の特性に関しても理解と経験をお持ちでしたし、症状、術後に関してもとても丁寧に説明をして下さり、しっかりと向き合って下さる姿勢に何より絶対的な安心感を感じました。リハビリルームも見学をさせて頂き、その明るい雰囲気にここなら通いたくなるかも!と思い、直感に従った決断は大正解でした。院長先生はじめ、リハビリの先生方の温かいサポートのおかげで、今ではすっかり術後の身体と仲良くなり、新しい身体を違和感なく使いこなせるようになりました。
術後二年経った今、こうしてブログで私がこの出来事についてあえて発信したいと思ったのは、この一件が過去の出来事と感じられるようになったこと、また私のようにバレエの怪我でどのドクター、整形外科に行って良いか悩まれている方がきっと多いと思ったからです。整形外科を訪ねて、バレエをやめれば治ります、と診断を受けた方、術後のリハビリに悩まれている方のお話を良く耳にします。私自身も中学時代、長野から上京して訪ねた医師に、バレエには骨格が向いていない、我慢が足りない?と言われてショックを受けた経験があります。手術、リハビリでは、精神的にも不安になったりいろいろな時期があります。身体の治療、リハビリのテクニカル的なことはもちろんですが、患者側の気持ちを汲みとり寄り添って下さるドクター、リハビリの先生方に出会えて本当に私は幸運でしたし、信頼し身を委ねられる場所があることは何よりも大きな支えになりました。
それからもちろん、ジャイロトニックは術後の回復、改善に一役も二役もかってくれました!リハビリで教わることにプラス、自分なりのアイデア、ジャイロトニック的なアプローチも織り交ぜ、先生方と相談をしながら進むことが出来ました。また先生方もジャイロトニックに興味を持って体験までして下さり、とてもオープンマインドで柔軟な方々で、いろいろなことをシェアさせて頂きながら新しい感覚を育てることができました。怪我を起こす根本の原因となった長年の身体の歴史、記憶を遡ったこの2年、私の人生の中でとても貴重な時間となりました。リハビリをきっかけに解剖学にとても興味が湧き、ムーブメントと解剖学的な構造、感覚を合致させて行くことの効率の良さ、気づきが沢山あり、この経験を今後悩みを抱えている方のために活かし、ぜひシェアしていきたいと思っています。
(写真は術後3日目の病室での記念撮影。手術した脚をあげてニコッ☆先生方にびっくりされましたっけ(^^)懐かしい!)
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